(台北 6日 中央社)日本統治時代の台湾から夏の甲子園に出場した高校球児の活躍を描いた映画「KANO」。この話題作に出演している大学球界の選手らが、好調な興行成績を背景に今やアイドル並みの人気者となっている。

「KANO」への出演で一躍有名になったのは、輔仁大学(新北市)野球部の曹佑寧外野手や嘉義大学(嘉義市)の陳勁宏内野手、高苑科技大学(高雄市)の謝竣ショウ(=捷の手へんをにんべんに)投手ら。このうち特に注目度が高いのは、映画の中でチームを甲子園へと導いた主将・エースの呉明捷を演じた曹さん。

子どもの頃からスターになるのが夢だった19歳は、新人ながらも馬志翔(ウミン・ボヤ)監督に才能を見込まれ、準主役に抜てきされた。映画出演のため大学を1年間休学したほか、伝説の投球フォームの再現に苦労しながらも、役づくりに熱心に取り組んだという。

こういった努力のかいもあり、「KANO」の公開後、曹さんは馬監督も太鼓判を押した「タカのような鋭い目つきと美しい横顔」や自然体の演技で多くの女性ファンを獲得。「KANO」の興行収入は公開6日目となる4日、8000万台湾元(約2億7000万円)を突破し、曹さんのファンページに「いいね!」をつけたネットユーザーの数も開設から9日目で2万2000人を超えた。

「KANO」への出演で思いがけない人生を歩み始めた曹さん。芸能界でのさらなる活躍が期待されているが、本人は学業と野球のほうを優先したい考えのようだ。球界からも将来を有望視される若手の演技を楽しむなら、今のうちかもしれない。

WS000014




20131231003771
8396462-3301276
3993f2495afb5a19bcfc154b7ca90bae
WS000015